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トルコリラの政策金利とスワップ

トルコの政策金利(1週間物レポ金利)は、昨年の8月に引き下げられて5.75%となっており、現在も継続しています。

一方、昨年10月20日に、O/N貸出金利を350bps引き上げて、12.50%に決定しています。 O/N借入金利は5.0%です。 さらに、10月26日には、1週間物レポ取引入札を中止し、トルコ中銀の貸出をO/N取引に限定するとしていました。

これでは、民間金融機関の中銀からの借入が5.75%から12.50%に引き上げられたことになります。 相当大きな金融引き締めであり、政策政策金利引き上げと同様な効果を生じるものと考えられます。

トルコ中銀自身は、実質的な金利引き上げではあるが、政策金利は据え置いているので、必要に応じて1週間物レポ取引資金供給することにより、引き下げることが出来る、トルコ中銀の金融政策は他国よりも柔軟である、としています。

市場金利の変動を許容し、上限をO/N貸出金利、下限をO/N借入金利として、金融調節により市場金利を政策金利近辺に誘導すること、が狙いと思われます。

市場では、利下げと預金準備率の引き上げと言う矛盾した金融政策を維持してきたトルコ中銀が、実質的な利上げと言う形の政策転換を余儀なくされた、金融緩和の直後に金融引き締めをしている、と不信感を持って受け止められているそうです。

とはいえ、トルコリラはこの引き締め前の1年強の間、最弱通貨でしたが、この引き締め後は、極端な安値から脱却し、昨年12月からわずかながらじり高となっており、12年1月以降も上昇を続けています。 

12年2月22日には、O/N貸出金利を11.50%に引き下げています。 政策金利などは変わらず、です。 世界的な金融緩和の流れに沿った動きとみられています。 一時的なトルコリラ安が予想されていますが、とは言え、中期的な回復基調/トルコリラの上昇基調は変わらないだろう、と見られています。


以上から、トルコリラは、5.00%~11.5%の範囲を変動する政策金利である、と考えた方がよさそうです。 中銀の金融調節、匙加減によっても変わるし、政策金利、O/N貸出金利、O/N借入金利のウエートによっても変わりそうです。 カバー先や業者によって、また、時期によっても、スワップが大きく異なる可能性がますます高くなったと考えられます。


SAXO系のスワップがここ3ケ月は高く、政策金利の5.75%を大きく超えて、年利9%以上となっていますが、上記の政策変更を考えると不思議でも無いですね。 政策金利とO/N貸出金利の丁度中間あたりの水準がここ3ケ月ほど続いています。 今後ともフォローが必要ですね。


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風邪引きました (T▽T)

安静にしております・・・。


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だいばば様、

気をつけて下さい。
春はもうすぐです。
お大事に。

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風邪が随分改善した感じです。

今週はのんびりモードです^^;

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だいばば様、

春が近いです。
冬眠から目覚めました。
ゆっくりじっくり行きたいです。
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