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スワップと資金調達コストの発生

資金調達コストが付くペアと付かないペアが有るのは何故なのでしょうか。スワップや資金調達コストが何故付くのか、自分の理解を整理しながら書いてみます。

ポジションを保有した状態で1日経過すると、ニューヨーククローズドの時点でロールオーバーされます。ロールオーバーは決済を繰り延べてポジションを継続させることです。この際に、1日分の金利差が発生するので、帳尻を合わせる必要があります。これがスワップとなります。
同時に、為替差益が有る場合には、この為替差益分に対しても1日分の金利差が発生しますが、これは上記のスワップには含まれていません。この帳尻を合わせるために、資金調達コストが発生します。
政策金利差が根本にはありますが、インターバンクの毎日の取引時の金利差ですので、変動することがあります。

例をとると、CHFが90円、TRYが60円、年利差が6.5%だったとします。CHFTRYを売り保有した場合、現在の建値1.500000に対してロールオーバーされると、1.500000×0.065/365=0.000267のスワップの付く分がマイナスされて1.499733となります。毎日繰り返され、積み重なって建値は次第に小さな値になっていきます。
このスワップ分だけでは、CHFTRYの保有建値が例えば1.350000だった場合、0.150000TRY分の為替差益分に対して、ロールオーバーの帳尻合わせがなされていません。この為替差益分に対してもロールオーバーすると、0.150000×0.065/365=0.0000267が不足することになります。これを資金調達コストとして、スワップと同じように、銀行側が支払うことになります。ですから、スワップ+資金調達コストが建値に反映される支払い方式の場合には、複利となります。(ただし、資金調達コストには為替差が直接影響します。)

TRYJPYの場合、左側のTRYは常に1(1万通貨)ですから、TRYの資金調達コストは発生しないことになります。右側のJPYに対しては発生する筈ですが、市場金利-0.5%の取り決めのようで、円の場合には通常は付いていません。(20110515修正)

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テーマ : FX(外国為替証拠金取引)
ジャンル : 株式・投資・マネー

tag : 資金調達コストスワップ複利運用

資金調達コスト複利運用FX業者

資金調達コストは存在がマイナーで、意味あるほどつくのか、つかないのかの情報はあまりオープンではありません。私の知る限りでは、サクソ(SAXO)系業者は付くようです。
複利運用にするためには、スワップが確定益の業者ではできません。スワップの支払いが建値に反映される含み益の業者に限定されます。
さらに、低金利通貨売り/高金利通貨買いの通貨ペアが必要ですから、私の知る限り、業者のシステムはせいぜい3つくらいにに絞られてしまいます。何れもミニマムチャージがかかりますので、小額の短期トレードには不向きです。個人的には、ヒロセ通商のトレーダーを使用しています。

資金調達金利がどれだけ付くかは、インターバンクからの配信レートによるそうです。実際にやってみなくてはよくわからないです。私のやっているSAXO系の含み益のシステムでは、CHFTRYなど、トルコリラで調達するペアは2009年7月以降、つかなくなりました。CHFZARやCHFAUDは安定して付いています。スワップよりやや低い金利になってますが、為替差益が1割の場合には、スワップのほぼ1割が付いています。

ここで気をつけねばならない最も重要なことは、為替差益の調達コストですから、為替差益がプラスになっていれば資金調達コストがプラスに効きますが、マイナスになっていればマイナスに効くことです。ですから、スワップ派でありながら、為替変動を重視することになります。長期的な為替変動と政策金利を念頭に置いた運営(とくに仕込み)が重要となります。 

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tag : 資金調達コスト

複利運用通貨ペア(トルコリラ、ランド、豪ドルによる調達)

通常の高金利通貨を低金利通貨で調達するTRYJPYやZARJPY,AUDJPY、NZDJPYでは資金調達コストは発生しません。資金調達コストは低金利通貨を高金利通貨で買ったり売ったるする場合に発生します。為替差のある状態で、低金利通貨に対して高金利通貨を調達する際のカバー先業者(銀行)側のコストだからです。
為替差益の調達額によって発生するために、為替差の大きい方が資金調達コストは大きくなります。同じ為替差であれば、金利差が影響しますので、より低金利通貨を売る方が、より高金利通貨で買う方が、資金調達コスト(金利)は大きくなります。

売る方の低金利通貨としては、現時点(2011年4月)ではアメリカドル(USD)、ポンド(GPB)、ユーロ(EUR)、カナダドル(CAD)も低金利ですが、歴史的にみるとダントツで円(JPY)が低金利です。しかし、JPYZARのような、円を売って高金利通貨で調達する通貨ペアを見つけることが出来ていません。次の低金利通貨は歴史的にも現時点でもスイスフラン(CHF)です。次がアメリカドル、次がポンド 次がカナダドル、ユーロとなります。円が無い以上、一番有利なのはスイスフランです。国としての成熟度から、スイスフランも日本のように低金利が安定していくのではないか、と期待しています。
調達する方の高金利通貨としては、現時点でも歴史的にも、トルコリラ(TRY)>ランド(ZAR)>豪ドル(AUD)の金利の順に資金調達コストは大きくなることになります。

あまりにマイナー通貨は資金調達コストがつかなくなる場合があります。CHFTRYを持っていたのですが、2009年7月までは資金調達コストが付いていたのですが、これ以後はつかなくなってしまいました。問い合わせたところ、トルコリラ系のレートが配信されなくなったためだそうです。ですから、現時点では、ランドと豪ドルが候補となります。

私なりの選択は、CHFZARとCHFAUDです。(レート配信が復活すればCHFTRYが良い筈です。) USDZARやGPBZAR、CADZAR、EURZARの選択もあり得ます。為替動向と政策金利動向をどう読むか次第です。リスク分散のために、これらを組み合わせるのが良いのかもしれません。

tag : 資金調達コスト

資金調達コストが付くペアによるスワップ複利運用

為替差益に対してカバー先会社(銀行)が調達する際の金利差が資金調達コストです。スワップが建値に上乗せされる支払い方式の場合には、為替差になりますから、スワップ分の次回の資金調達コストも増えることになり、これも建値に反映されます。スワップが資金調達コストを生み、これがまた資金調達コストを生む一種の複利になります。レバレッジとは何も関係がなく、また、ポジションを買い足していくことも関係ありません。ポジションそのものが外貨預金のように自動的な複利運用になります。
資金調達コストの大きさですが、為替差益×資金調達金利ですから、例えば、為替差が一割ある場合の資金調達コストは通常のスワップの1割程度の大きさになります。スワップの金利が年6%だとすると、資金調達コスト含めるとおよそ6.6%になるということです。まだ未経験ゾーンですが、5割あれば9%、10割あれば12%になる筈です。
6%の複利であれば、為替変動が無いという仮定の話ですが、11~12年後には累計スワップ+資金調達コストにより為替差益がポジションと同じ額になり、その時点での年利12%が達成される筈です。この間に自己安定化ポジションが出来上がり、その後も複利で増えていく、という姿を夢見ています。

レバレッジを使わないで、買い足すこともせずに、FXに複利運用を導入できることが気に入ってます。 何もせずに保有し続けるだけ、というよりも、取引(決済)せずに保有し続けることが重要となります。気の長い話でして、スワップ年金派と称する所以です。 一方で、運営(ペアの選択と仕込みのタイミング、或いは止めること。)が決定的に重要となります。リスクは10年スパンの為替変動と金利変動です。低金利通貨と高金利通貨の差の持続性、拡大がキーになります。

レバレッジのリスクは発生しますが、レバレッジを掛けることはもちろん可能です。レバレッジを掛ける場合でも、直接的な円売りではないので、円高に対してのリスクは小さくなります。この分、レバレッジを高くできることが大きな優位性であると考えています。

円高リスクヘッジはこちら

仕込み時のレバレッジ3-8倍、スワップ+資金調達コストだけで初期の年利15-50%、10年後30-70%くらいは可能かなと考えています。

さらに、通常の円ストレートよりもレバレッジを高くした分を使って、トレードを複合させることが出来ます。中期的なトレードを一部入れて、この差益により新規に仕込む複利運用を考えて、トライしているところです。

tag : 資金調達コスト複利運用

初めまして トルコリラ、ランド、豪ドル系スワップ年金派です

初めまして。もーにいです。
自分の考えを整理することと、左側にあるレートやスワップ情報、右側のリンクに自分の使うお役立ち情報を集約できることもあり、このブログを始めました。よろしくお願いします。

低金利の円やスイスフランを売り、高金利通貨のトルコリラや南アフリカのランド、オーストラリアの豪ドルを買って、複利運用をやっていく、スワップ派です。とは言っても、単純にレバレッジを効かせて高金利通貨を狙うつもりではありません。将来の目指す姿は、必要証拠金以外はスワップのみで自己安定化させたお宝ポジションの複利運用口座を作ることです。自称、スワップ年金派です。

元々が外貨預金からスタートしてまして、単純な外貨預金よりFXは有利になりうるのではないか、工夫してみよう、という発想です。外貨預金が複利であることはFXよりも有利ですが、工夫の余地がありません。FXはレバレッジやコスト、多様性の利点はありますが、単利が大きな欠点です。FXの欠点である単利を複利運用にする方法論が私の狙いです。

初期にはスワップの蓄積分を元手に買い足して行く複利運用の方法論を考えてました。いろんなHPでもよく紹介されています。しかし、よく考えてみると、スワップよりも為替変動の影響が遥かに大きく、大波の中の小舟です。大津波に呑まれるような状況の中で、わずかなスワップ蓄積では買い足せません。レバレッジをどう考えるかよくわからなくなってしまいます。例えば、為替が安くなった時にはチャンスですが危険を冒して買い足すことになります。或いはレバレッジを重視したら絶好のチャンスを見逃すことになります。高くなった時には安心して買えますが、高値掴みすることになります。良く考えると、最悪のタイミングで買うことになっています。この方法論は、2003年から2008年までの安定した長期円安トレンドの中では、結果的に有効であったと思います。残念ながら2009年以降は通用しないようです。スワップ蓄積よりも為替変動を軸にして考えるべきだろう、というのが私なりの結論で、この方法は採用しないことにしました。

で、今トライしているのは、資金調達コストによる複利運用、同時にできる円高リスクヘッジの活用、という方法論です。高金利通貨としては、トルコリラ、ランド、豪ドル、売る側の低金利通貨としては、スイスフラン、円、ポンド、アメリカドル、ユーロです。効果のほどはまだよくわかりませんが、単純な高金利通貨買い/円売り、よりは有利な複利運用にできるのではないかという仕掛けです。これはサブマリンにして(スワップ年金派の所以です。)おくつもりです。もう一つの別の方法論として、税金対策の観点から、くりっく365での運営を考えています。

今後紹介して行くつもりですが、まだまだ発展途上人です。複利運用スワップ派の良い情報、コメントあれば是非お願いいたします。コメントには必ずお返事いたします。

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ひょんなことからFXを始めてしまったスワップ年金派です。
ETFや投資信託を含めて、自分年金化を目指します。

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